こんにちは。先日、のぞみ号の列車番号を時刻や停車駅も一部は含めて、解説しました。のぞみ・ひかり・こだま号全てを、
1記事でまとめてもいい気がしたんですが、
内容の量的に、読者の方々が、飽きてしまいそうだったので、種別ごとに分けてお送りします。
今回は「ひかり号」です。東海道新幹線開業当初からある列車名ですが、のぞみ主体のダイヤになった今、本数も少なくなりました。
のぞみ号ほど複雑ではありませんが、ひかり号でしかできないことや混雑の状況も、前回同様解説したいと思ます。
目次
注意事項
現在、新型コロナウイルスに伴い、東海道・山陽新幹線では一貫して、列車本数の大幅な削減をしています。
今回紹介するひかり号にもそのために、運休になった列車があります。
参考データ
JTB小さな時刻表の春のダイヤ改正号とYahoo!乗換案内のアプリを参考にしています。
列車番号
これは、例を挙げて解説した方が早いのですが、列車番号は例えば、東海道新幹線で運行されてる「のぞみ号」「ひかり号」「こだま号」
の後に、○○号という風に、付くものが列車番号です。
列車番号があることによって、同じ列車名をたくさん走らせても、番号ずつ区別することによって、混乱を無くし案内が簡単にできるうえ、指定席特急券を購入する際も、大変役に立ちます。
上りと下りの列車番号
これは、東海道新幹線に限らない話ですが、日本の鉄道路線は、例外除いて、路線の方向を「上り」「下り」に分けて呼びます。
「上り」は、東京方面や、路線内で「東京に近い方向」を指すとき使われ、
「下り」は、東京から各都市や地方に向かう方向や、路線内で「東京から遠い方向」を指します。
「上り列車」の番号は、「偶数」で、
「下り列車」の番号は、「奇数」が原則です。
のぞみ46号なら、新大阪や名古屋から東京に向かう列車、
のぞみ47号なら、東京から名古屋や新大阪方面に行く列車です。
東海道・山陽新幹線の列車番号
東海道・山陽新幹線の列車番号は、上り下りで、偶数奇数の差があることはもちろん、大量の列車をさばくため、
毎日走る定期列車か臨時列車かで分けて、更に行先別にも、数字が細かく分かれてます。
どんなものがあるのか。本題にいきましょう。
定期列車
①500~522号
基本、東京ー岡山間のひかり号です。しかし、1日1往復のみ広島発着です。
下り列車
東京を出発するのは、毎時03分です。停車パターン別に見ていきましょう。
①東京ー品川ー新横浜ー静岡ー浜松ー名古屋ー京都から岡山までの各駅
②東京ー品川ー新横浜ー三島ー静岡ー浜松ー名古屋ー京都から岡山までの各駅
③東京ー品川ー新横浜ー熱海ー静岡ー浜松ー名古屋ー京都から岡山までの各駅
①に該当→東京を7時、8時、12時、14時に出発する列車の停車駅です。静岡県の二大都市に停車します。
②に該当→東京を9時、11時、13時、15時、17時に出発する列車の停車駅です。①に三島駅が加わります。
③に該当→東京を10時と16時に出発する列車の停車駅です。今度は三島ではなく熱海に停車します。
上り列車
広島発の500号は当駅を6時14分に、岡山発の502~522号は、当駅を毎時25,26分に出発します。
①広島から京都までの各駅ー名古屋ー浜松ー静岡ー熱海ー新横浜ー品川ー東京
②岡山から京都までの各駅ー名古屋ー浜松ー静岡ー三島ー新横浜ー品川ー東京
③岡山から京都までの各駅ー名古屋ー浜松ー静岡ー熱海ー新横浜ー品川ー東京
③岡山から京都までの各駅ー名古屋ー浜松ー静岡ー新横浜ー品川ー東京
①に該当→この停車パターンは、広島発の500号にしか該当しません。東広島、岡山、姫路、西明石で10分ほど停車します。東京に到着するのは、11時42分です。
②に該当→岡山を8,10,12,14,16時に出発するひかり号の停車駅です。
③に該当→岡山を15時26分に出発する、516号の停車駅です。熱海に停まるひかり号はごくわずかで、もう一つはさっきの広島始発の500号です。
④に該当→岡山を11時と13時に出発するひかり号に該当します。三島と熱海のどちらも通過しますから、静岡県内から直で首都圏に行けます。
結論
この列車は、静岡県内に停車する1時間に一本(日中は)のひかり号なので、もちろん静岡や浜松、三島からの利用客が多いです。
熱海停車便は伊豆や箱根からの旅行客も拾うので、名古屋や大阪まで混雑を避けないのならば、のぞみ号に乗車するのが無難でしょう。
②531~535号
早朝に運行される、東京以外の駅から出発する下り列車のひかり号です。少なくとも、3月14日以降は、532号と534号の運行がありません。つまり、上り列車は無いということです。
531号
名古屋(6:36発)→博多(10:11着)
この列車の凄いところは、博多まで一度も後続の、のぞみやみずほ号に抜かれないことです。
新大阪までは各駅に停車しますが、山陽区間は、新神戸ー姫路ー岡山ー福山ー広島ー新下関ー小倉ー博多に停車。
所要時間も名古屋ー博多間3時間35分と、のぞみ号に匹敵する速さです。
533号
新横浜(6:00発)→広島(9:54着)
533号また、ひかり号では早い部類のものです。
途中の停車駅は、小田原ー静岡ー名古屋ー京都ー新大阪ー新神戸ー西明石ー姫路ー岡山ー福山です。
待避を行うのは、西明石と姫路の二駅。つまり、京阪神まで、新横浜から最も早く着く列車は、533号ということになります。
535号
名古屋(7:37発)→広島(10:32着)
531号、533号のように特別早い訳ではありませんが、それでも広島まで3時間以内。
途中の停車駅は、岡山までの各駅と福山です。
結論
早朝に運行されるうえ、全て東京以外の駅を始発とするため、名古屋や新横浜の利用客にはありがたい列車でしょう。
533号や535号は、前と後ろにのぞみ号がありますが、
531号は、新横浜を一番最初に出発して、関西地方までの最速達ランナーであることから、混雑すると思います。
③590~594号
山陽新幹線内で完結するひかり号です。かつては、もっとありましたが、九州新幹線全線開通で、ひかり号の役目を、さくら号が引き受けた形になったため、今は1日4便しかありません。
590号
博多(6:00発)→岡山(8:33着)
博多発岡山行の列車です。
驚くことになんと、通過駅が厚狭と新下関だけなんです。東横線急行のように、「隔駅停車」と言われないか心配です。
しかし、早朝ということもあり、通過待ちをするのも5駅。停車時間もあんまり伸びないです。
591号
新大阪(6:06発)→博多(9:19着)
通過駅は、新倉敷・新尾道・東広島・厚狭の4つだけですが、待避は、広島の10分停車してる間に、後続のさくら号が先を行くだけです。
新大阪を出発するのぞみやみずほ号が、1時間以上無いことが、要因の一つです。
592号
博多(6:18発)→新大阪(10:12着)
これも途中の通過駅は少なく、厚狭・新尾道・新倉敷・相生のみ。
しかも、この列車の後は、6時台だけでも、のぞみ3本とさくら1本の発車が控えてることもあってか、
東広島・三原・福山の3駅連続で、10分以上も通過待ちのため、ホームを占拠します。
余談ですが、名鉄にも3駅連続で、長時間停車する準急があります。
594号
博多(20:51発)→新大阪(23:32着)
今まで紹介したノロノロひかり号とは打って変わって、夜に山陽ひかり号では最も早い列車が存在します。
途中の停車駅は、小倉ー新山口ー広島ー福山ー岡山ー姫路ー新神戸。のぞみ並みの停車駅の少なさです。
途中で待避は行いません。博多を20分後に出発するみずほ号からも逃げ切ります。
結論
山陽新幹線のひかり号は、朝や夜にちょこっと走るので、中々知名度は低いと思います。のぞみ以外の駅を利用する人は、みんなさくら号やこだま号に流れるので、そのため、このひかり号は、混雑が少なめでしょう。
④630~669号
東海道新幹線完結ののぞみ号です。
下り列車
この号数の列車は、深夜帯を除いて基本、静岡県内は通過する列車です。
日中は、新横浜ー名古屋の間、小田原と豊橋のどちらに停まるかという運行形態を取ってます。
①東京ー品川ー新横浜ー小田原ー豊橋ー名古屋から新大阪までの各駅
②東京ー品川ー新横浜ー小田原ー名古屋から新大阪までの各駅
③東京ー品川ー新横浜ー豊橋ー名古屋から新大阪までの各駅
④新横浜ー名古屋間の停車駅をいじった列車
①に該当→小田原と豊橋の両方に停車するひかり号は、東京を6時27分に出発する631号の一本しかありません。
②に該当→小田原に停車するひかり号は、東京を7時、9時、11時、13時、15時、17時に出発します。
③に該当→豊橋に停車するひかり号は、東京を8時、10時、12時、14時、16時、18時に出発します。
④に該当→小田原と豊橋のどちらも通過する代わりに、その他の駅に停車するひかり号です。
この停車パターンは、複数あります。
「熱海ー静岡ー浜松」→東京発18時3分のひかり655号です。
「静岡のみ」→東京発19時33分の、ひかり661号です。
「三島ー静岡ー浜松」→東京発19時3分の、ひかり659号。
「静岡ー浜松」→東京発20時3分の、ひかり663号。
「静岡ー浜松ー豊橋」→東京発21時30分の667号と、22時3分発の669号です。
上り列車
下り列車と基本停車パターンは同じですが、違うところがあります。
①新大阪から名古屋までの各駅ー豊橋ー浜松ー静岡ー新横浜ー品川ー東京
②名古屋ー新横浜間は、静岡+豊橋と浜松のどちらかに停車
③名古屋ー新横浜間は、浜松ー静岡ー三島に停車
④新大阪から名古屋までの各駅ー豊橋ー新横浜ー品川ー東京
⑤新大阪から名古屋までの各駅ー小田原ー新横浜ー品川ー東京
⑥それ以外
①に該当→名古屋始発で6時20分発の630号です。
②に該当→静岡と浜松か豊橋に停車する列車は、2つあります。
まず、浜松に停車するのは、名古屋6時37分発の、632号。
豊橋に停車するのは、新大阪6時9分発の、634号です。
③に該当→新大阪7時36分発の640号です。
④に該当→豊橋に停車するのは、新大阪を7,9,11,13,15,17,19時のひかり号です。
⑤に該当→一方の小田原に停車するのは、新大阪を8,10,12,14,16,18時のひかり号です。
⑥それ以外→それ以外としてまとめたのは、
新大阪発20時27分の666号と、
新大阪発20時45分の668号です。
666号の停車駅は、新大阪ー京都ー米原ー名古屋ー静岡ー新横浜ー品川ー東京です。
668号の停車駅は、新大阪ー京都ー名古屋ー浜松ー静岡ー小田原ー新横浜ー品川ー東京です。
結論
630~669号のひかり号の多くの列車は、静岡県内の駅には一切止まらないので、東京ー名古屋間ならば、「のぞみより5分遅いけれど300円安い(指定席)」ため、節約になります。
間違いなく全ひかり号の中で一番混雑する部類に入ります。
東海道新幹線管内を運行するというのもありますが、そもそも外国人旅行客向けのジャパンレールパスいう、日本全国のJR路線が乗り放題になるきっぷがあるのですが、このチケットだとのぞみ号に乗車できません。そこでひかり号に乗る羽目になるため、乗客が集中する、ということです。
臨時列車(コロナで運休)
①595~599号
ひかり号の臨時列車はほとんど無いのですが、3月14日以降、運行されるものは2つありました。
598号(◇)
運行日ー5月4日から6日
停車駅→博多ー小倉ー広島ー岡山ー姫路ー西明石ー新神戸ー新大阪
博多を12時21分に出発して、新大阪には15時11分に到着します。所要時間は2時間50分。
のぞみ停車駅+西明石が加わっただけなので、相当な速さです。使用車両はひかりレールスターです。
599号(◇)
運行日ー5月2日と3日
停車駅→新大阪ー新神戸ー姫路ー岡山ー広島ー新山口ー小倉ー博多(ー新鳥栖ー久留米ー熊本)
新大阪を12時32分に出発して、博多には15時26分に到着します。
5月2日は、ひかりレールスター700系を使った「ひかり号」として、新大阪ー博多間を走りますが、
5月3日は、九州N700系の「さくら号」として、熊本まで運行を延長する形で走ります。
この予定でしたが、運休になりました。
結論
いかがでしたでしょうか。ひかり号は、東海道・山陽を通して、停車駅パターンが少なかったり固定されてるのぞみ号とは違い、
東海道新幹線でも様々な停車パターンがあります。そのため、今回はこのような記事の長さになりましたw
のぞみ号主体のダイヤということもあり、東京や名古屋、関西にお住まいの方なら、ひかり号の乗車頻度は少ない方も多いと思いますが、
ひかり号の方にも目を向けたら面白い発見があると思います。ありがとうございました。
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