こんにちは。今日は稚内駅を発ってから3日目の朝を迎えました。北海道岩見沢市岩見沢駅です。
写真にあるのが岩見沢駅の4代目駅舎(その駅が開業してから4番目の駅舎)ですが、なんと現駅舎が建設された経緯が非常に珍しいもので、私も調べてるとき驚きました。駅舎の老朽化などではなく、漏電により3代目駅舎が火災にあったためだそうです。
東京駅も一回火災にあった後復元されましたが、こんな例は他にあるのでしょうか。
目次
普通列車で札幌へ
岩見沢ー札幌間で普通列車に乗車する場合、電車である721系・731系・733系・735系のいずれかがやってきます。
(写真は721系と733系)
函館本線は岩見沢を境に普通列車の本数が変わります。岩見沢より札幌方面は特急・普通共に多いですが、岩見沢より北側は本数が減り、
滝川駅から旭川駅に関しては、次の普通列車が2時間後なんてこともザラにあります。
北海道のドル箱路線
岩見沢は札幌にほど近い都市。この区間は大変住宅地や建物が多いものです。
北海道第一と第二都市を結ぶ函館本線は今まで、高速バスとの競争を展開してきました。
前回のおおぞら号は高速バスに優位性を取られてる気がすると話しましたが、この区間は違います。
札幌ー旭川間は全体的にあり得ないほど線形がいいのです。
そのため特急列車や普通列車それぞれの最高速度を持て余すことなく発揮出るのです。
両都市の距離は130kmほどありますが、所要時間は1時間30分。
函館本線も諸事情で赤字に転落する年がありますが、それでもこの区間の利用客が多いことに間違いありません。
札幌市の近くに
石狩川がすぐそこに流れてる江別駅を越えると車窓の左右どちらにも、建造物が先ほどよりもずっと増えました。
野幌駅を過ぎたところで道央道と交差し、森林公園駅からはいよいよ札幌市に入りました。
ちなみに、この二駅の近くには野幌森林公園があります。
千歳線との合流
厚別駅を過ぎたところで、進行方向左から千歳線の線路がこちらに近づいてきました。
(厚別駅)
二駅先の白石駅から札幌駅までは、千歳線と函館本線の複々線区間です。
複々線
私のブログにも度々登場している複々線ですが、ここでも説明したいと思います。
上下線一本ずつの線路がある状態を「複線」と言います。
しかし、本数が多い都市圏だとこの複線では運行をさばききれない可能性があります。
今回の例に例えるなら「函館本線」の列車と、「千歳線」から来た列車が走行する線路を分けることによって、遅延や混雑が発生した時でも、影響を最小限に留められるのです。
千歳線の並走
千歳線の線路がやってきてから、進行左側には札幌貨物ターミナルが見えています。ここは道内各地からやってきた貨物列車、本州から海を渡ってやってきた貨物列車たちが色々と集まる大きな駅です。と同時に平和駅を過ぎ去りました。
(札幌貨物ターミナル)
千歳線と合流はしていますが、平和駅は隣の千歳線にしか駅はありません。路線上で見たときに、合流するのは次の白石駅なのです。
苗穂工場
白石駅を過ぎて、次に見えてくるのは苗穂(なえほ)駅です。
(白石駅)
さっきの平和駅には貨物ターミナルが隣接していましたが、この苗穂駅には苗穂運転所と苗穂工場があります。
苗穂運転所は、JR北海道の車両基地ですが、道内で最も規模の多く在籍車両が多い基地です。
苗穂運転所に併設する形で、鉄道工場である苗穂工場もあり「名車両」「迷車両」をたくさん生んできた場所です。
札幌駅に到着
札幌に到着。ただいまの時刻は9時13分です。屋根で覆われたホームでは気動車の煙の匂いが立ちこもります。
観光をする前提で次の函館行きの特急は、札幌発14時38分の列車です。
札幌周辺には、繁華街であるすすきのや、北海道大学・道庁などがあります。
昼食に私がおすすめしたいのは、JRタワーにある「根室花まる」という回転寿司です。根室から直送した新鮮な魚を食べられる店です。
私も行きましたが、美味しかったのでぜひ。
駅周辺
札幌駅周辺は、ほとんどの道路が十字に交差しており、景観も良いでしょう。
雪国らしいというか北海道らしいというか。道路や歩道も大変広く、美しい街並みが続きます。
また地下街も発展しており、大通公園までは地下を通っても行けるため、積雪の時も安心です。
札幌の地下鉄は、車輪ではなく車に近いようなゴムタイヤで走行する珍しい路線があります。
車両やその技術も他と違うものが見られますよ。
(撮影者ー中村昌寛さん)
函館へ
キハ281系
そろそろ2時半になるのでホームへ上がりましょう。乗車するのはキハ281系です。
この列車は、札幌ー函館間において初めて3時間を切った車両で、その後も道内の特急の第一線に立つ列車です。
(著者ーSpaceaero2さん)
今は北斗号も、おおぞら号同様減速運転による所要時間の増加を強いられてしまいましたが、またいつか最高速度で走る281系に乗車したいです。
札幌を出発
札幌を出発。さっき申し上げたように、朝に岩見沢から辿った路線の一部を途中の白石まで戻りやます。
白石からは函館本線と分かれ、一気に南下します。途中新札幌や北広島市など、札幌郊外にある大きな市を通ります。
北広島のおとなり、恵庭市にはサッポロビール工場があり、修学旅行で訪問した人も多いのではないでしょうか。
新千歳空港への分岐駅でもある南千歳を出発して、苫小牧に列車はひた走ります。
すずらん号
余談ですが、札幌から東室蘭までは特急北斗号ではなく、当駅から分岐する室蘭駅まで向かう特急すずらん号に乗車することを検討していたのですが、時間帯が合わず断念しました。
東室蘭までは、電化されているためいま乗車中の気動車特急だけでなく、電車特急も入線することができます。すずらん号も電車特急による運行です。
東室蘭からカーブの多い区間へ
今までは山から海の間に平野が続くところでしたが、次は海辺すれすれまで山が迫るような地域になります。
東室蘭を過ぎても伊達紋別や洞爺湖の玄関口・洞爺駅に停車しますが、これらの駅も山と山の間にある平野に街が広がっています。
洞爺駅を過ぎてしばらく経つと、小幌駅を通過します。
その駅はいわゆる「秘境駅」として有名で、鉄道以外ではほとんどアクセスが困難な駅です。一時は廃止の検討がなされましたが、物珍しさに訪れる観光客の数から廃止は見送られました。
長万部からもずっと噴火湾の周りも
長万部に到着です。ここは函館本線との乗り換え駅です。今まで札幌から苫小牧まで千歳線、苫小牧から長万部まで室蘭本線を通ってきましたが、長万部からは函館本線に入ります。
函館本線は、海側(内浦湾)を通る室蘭本線とは逆に、日本海方向の山側を通る路線で、通称「山線」と呼ばれてます。
有珠山が噴火し、室蘭本線が普通になった際は、山線の函館本線が特急の迂回ルートとして機能します。
長万部から函館までは、2030年に開業予定の北海道新幹線函館ー札幌間のルートの一つとなります。長万部の次の八雲駅も新幹線停車駅に含まれてます。八雲の次の森駅は「いかめし」という有名な駅弁があります。
8の字ルート
森からは、北海道駒ヶ岳の東西を回るように、二つ路線あります。
西側を通るのが本線で、特急列車は一般的にこっちを通ります。
東側には砂原支線がありますが、こちらを通る列車の本数は大変少ないのです。
砂原支線は、急勾配の駒ヶ岳駅経由のルートでは走行できない列車に対応するため、
遠回りな分、緩い勾配で建設されました。
両路線は一回大沼駅で合流しますが再び二手に分かれて、片方は新函館北斗駅に寄り、
もう片方は新函館北斗の東側を避けるように通っています。
函館へのラストスパート
新函館北斗を出発。いよいよ函館までもうすぐです。
次は五稜郭に停車します。かつてはここから分岐するJR江差線(現:道南いさりび鉄道)に本州との連絡特急が走っていました。
右手に広大な車両基地が見えてくると、カーブを描いた長い函館駅のホームに滑り込みます。
数年前まではたくさんの寝台特急が、ここで機関車の交換を行っていました。
ただいまの時刻ま18時を回ったところです。今日はここまで。明日はいよいよ津軽海峡を渡り、本州へ上陸します。ありがとうございました。
画像出典
岩見沢駅舎の写真
「岩見沢複合駅舎」
日付ー2013年6月12日、12:46:17
ソースー自身の仕事
著者ーSelEle-MSさん
721系→パブリックドメイン
733系
小樽駅に進入する733系電車
日付ー2016年9月9日、10:53:55
ソースー自身の仕事
著者ーだいむさん
石狩川石狩河口橋(国道231号)より上流を望む
日付ー2012年8月14日
ソースー自身の仕事
著者ーHighten31さん
JR函館本線・厚別駅の西口駅舎
日付ー2018年11月17日、09:13:10
ソースー自身の仕事
著者ーミスター0124さん
JR函館本線/千歳線・白石駅の南口駅舎
日付ー2018年8月28日14:46:18
ソースー自身の仕事
著者ーミスター0124さん
苗穂工場のレンガ
JR北海道の苗穂工場(JR貨物苗穂車両所のレンガ造工場)
日付ー2007年10月13日
ソースー自身の仕事
著者ー100円さん
札幌駅
札幌駅と JRタワー、北海道札幌市
日付ー2009年10月12日
ソースー自身の仕事
著者ー663ハイランドさん
北海道札幌市
日付ー2012年10月31日、10:51:14
ソースーFlickr
著者ーredlegsfan21さん
JR千歳線/石勝線・南千歳駅の駅舎
日付ー2018年9月1日、07:54:57
ソースー自身の仕事
著者ーミスター0124さん
JR函館本線/室蘭本線・長万部駅の駅舎
日付ー2017年9月7日、14:15:45
ソースー自身の仕事
著者ーミスター0124さん
日付ー2012年7月27日
ソースー自身の仕事
著者ー663ハイランドさん