Kiyublog

このブログでは私自身の旅行記(長期連休が終わると投稿します)や関東甲信越地方の鉄道機関、空想都市についての記事をアップしてます。

【建設可能?】LRTは長野県の車社会を変えるのか

皆さん、路面電車って乗ったことありますか?

戦後は日本各地で見られた路面電車も限られたところでしか見られなくなりました。

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しかし今、世界的にLRTを建設する風が吹いており日本でもいくつかの都市で計画が持ち上がってます。

松本市もその一つです。今回は長野県にLRTは建設可能なのかを見ていきましょう。

 

目次

 

LRT路面電車って何が違う?

いま注目されているのはどちらかというとLRTと呼ばれる輸送システムです。

路面電車と違うのか?知らない人も多いでしょう。まずは違いについて説明します。

 

①騒音が少ない

今もなお昭和や大正時代からある路面電車が残る地域に住んでる方ならお分かりいただけると思いますが、路面電車って結構うるさいんですね。

しかしLRTはモーターの構造からたいへん静かで低騒音を実現しています。

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②ノンステップ!

車両と乗り場の間に一切段差がありません。

つまり車両の床とホームの位置が同じ高さということです。

少子高齢化が進んでる日本にとってナイスアイデアです。

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③運行効率が良い

LRT路面電車と違い、専用のレールを走るため正確な時間で運行できます。

さらに普通の鉄道とLRTでは運転士を育成するのが後者の方が容易です。

人手が足りなくなると運転士の育成も手際よくやれるのが良いですね。

 

④デザイン面で優れてる

古い車両もレトロな雰囲気を感じますが、どうしても街との激しい時代差が生じてしまいます。

LRTを建設するとなれば車両も一から作ります。

そう。時代にマッチした近代的な車両が街を回ります。

さらにはほとんどが地上を走るため街の風景に完全に溶け込めます。

高架線や地下線を環境破壊だと反対されることもありますが全く問題ありません。

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(広島電鉄の5102電車。近代的ですねー)

 

⑤高頻度運転が可能

いま主流の普通鉄道はどうしても利用客にあった運行本数を実現できてないところもあります。するといつでも乗れる車を使いたいですよね?

しかしLRTは電車よりも小さい輸送力で高頻度運転を行えます。

車と同じ使い勝手にすることも難なくできます。

車社会の脱出は地方都市の共通した課題です。その解決策として有力視されています。

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(富山地方鉄道の時刻表。本数が多い!)

 

 

長野県で建設は可能?

さきほど松本市でも計画が出てると言いましたが、果たして実現する見込みはあるのでしょうか。ひとつ言いますが需要云々の問題は考慮せず、建設できるかを見ます。

結論を言うと長い時間を要することでしょう。

 

時間がかかる理由

自分なりに時間がかかる理由をまとめてみました。

一番大きいのは用地買収です。県内在住の方はご存じだと思いますが、長野県って道路がめっちゃ狭いんです。

長野県人口トップ3の長野市松本市上田市の中心部ですら2車線道路が多く、歩道がないところもよくあります。4車線あれば1車線ずつ削って、そこに敷設できますが。

f:id:kiyucom:20200521230529j:image(上田駅前の道路。二車線……)

坂に弱いのも問題でしょう。特に上田市は駅を中心に東西南北へと緩急いろんな坂があります。普通鉄道よりは勾配にも強いですが、こういう克服点もあるのです。

 

解決策

松本市はただ「LRTを整備しよう!」だけではなく、これからの市内交通のあり方についてまとめています。道路の整備はもちろんバス網の拡大や、歩道の事まで。まとめ→https://www.mlit.go.jp/common/001142476.pdf

私も賛成ですが、まずはバスの大増発から始めればいいと思います。

価格を比較するとこのようになります。

 

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路面バスはだいたい1500万円から2000万円と言われてます。

LRTこそ普通鉄道よりも大幅にコストは低下してますが、億単位の買い物です。

バスは既に道路もバス停もあるため、ここは国や県と交渉してバス網の発達もありかなと思います。

ひとまずは車社会の解消に向けてこのような対策を取ればいいです。

 

最後に

いかがでしたか。利用客の多い大都市ではこれからも普通の鉄道が主流である時代が続くと思います。

しかし利用客が少ない地方でこれから鉄道を建設するのは合理的ではありません。

これからハイスペックで安いバスや路面電車も開発されることです。

LRTとバスは地方社会の未来を変えるのか。楽しみです。

 

 

画像出典

ウィーン市電(翻訳不可能のため題目省略)

日付ー2006年4月2日
ソースーマーティン・オルトナーによる自分の作品
著者ーマーティン・オルトナーさん

 

広島電鉄本社および5102号「Green mover max
日付ー2012年9月23日
ソースー自身の仕事
著者ーひさぎさん